現状把握による正しい準備の仕方と行動の取り方

何かをして失敗。もあれば、何もしない失敗もあります。

失敗をしないために安い物を手に入れて、無駄な行動を始めてしまったり、意味もなく、理由のない物を手に入れてしまうなど、それは、企業の成長においてとても無駄な投資です。

また逆に、失敗を恐れて何もしないままにしていると、順番にゆっくりと企業は衰退に向かってしまいます。ですから、理由のない無駄なことへの投資や、何もしないで現状維持を続けようとする行為はどちらも失敗です。

そのような行動をしてしまう原因は、綿密な計画ができていないから起こってしまうことだと言う人もいらっしゃいます。ですが、その本質的な原因は、現状の把握が甘いことにあります。

ただし現代は、お客様の興味や好奇心の移り変わりも早くて、現状把握をしている間に流れが変わってしまうこともあります。それにより、現状の把握もままならない状態で、焦って目の前の損得に気を取られることも多く、無駄な行動をしてしまったり、意味のない投資を繰り返してしまうなど、非効率で利益につながらない行動を取ってしまうこともあります。

そこで、御社のビジネスにとって、より良い将来へ向かうための準備と行動の取り方についてお伝えしたいと思います。


企業発展のために必要な3方向からの現状把握

ビジネスを上手く成長させるために必要な現状把握には、以下の3方向からの視点が必要です。これができていないと自社のやるべきことや、自社が目指すべき方向がはっきりしません。以下の内容について、ぜひ書き出してみてください。

  1. 自社把握
    自社のチカラについてお答えください。(商品スペック、技術、自社の強み、弱み など)
  2. 業界把握
    業界の流れ、市場価値についてお答えください。(他社調査、競合の業界、ユーザーの利用頻度 など)
  3. 時代把握
    時代の流れ、今後の商品需要についてお答えください。(ユーザーの好み、社会制度 など)

これは、ビジネスコンサルティングの現場では、SWOT分析として使われています。専門用語ではなく、言葉変えると答えやすい場合もありますので、ぜひ書き出してみてください。

ただ、ここで書き出した現状把握を活かせなくては意味はありません。この後、よくやってしまいがちなことは、すぐに対策を考えてしまうことです。ですが、現状把握に対してより良い改善・改良をする場合、次に大事なことは『本質に基づいた問題定義』『仮説と検証』です。

現状把握の後に、対策を考えてしまうことが、なぜより良い方向へ向かわないのか?について、少し書き記しておきます。


現状把握の次に、対策を考えてしまうのがよくない理由

対策には『間違いを正す』ということしか含まれません。そのため、現状の間違いを洗い出す作業しか含まれなくなってしまい、お客様が本当に求めていることや社会で必要とされていることが抜け落ちてしまう場合があります。

その理由から、自社のこだわりばかりが発揮されてしまい、必要のない商品が出来上がることにつながりやすく、売れない商品が出来上がることになります。近年でよく起きた事例を挙げるなら、家電製品によく現れていたのではないでしょうか。

電子レンジや洗濯機などの made in japan ブランドは、性能も良くて壊れにくい。という世界的にも人気の商品です。

ですが、お客様の意見を取り入れることなく進化を続けてきたそれらの商品は、一番の消費者となるターゲット(お客様)を無視した商品化が進んでしまい『簡単・使いやすい』というニーズを逃し、『可愛らしい・カッコいい・シンプル』といったデザイン性を軽視してきました。

その結果『複雑な仕様でわかりにくい。』『使いこなせない』『使わないボタンが多い』『結局、高いだけ』という商品価値が伝わらないものづくりにつながってしまい、安価でシンプルな韓国製や中国製の商品に消費者の手が伸びてしまうことになったと言えます。

これが、正しい問題定義を導き出さずに、いきなり対策を行ってしまったことの欠点だと言えます。


デザイン思考を取り入れた現状把握の活かし方

ではここからは、デザイン思考を取り入れ、現状把握に対する次の行動への準備を行っていただければと思います。そこで、より良い仮説を立てるための質問を4つご用意しました。ぜひこちらの質問にも答えてみてください。

  • [仮説1]
    上記から考えられる商品の流れについてお答えください。
  • [仮説2]
    仮説1から考えられる商品を改良できるポイントについてお答えください。
  • [仮説3]
    仮説2の改良ポイントの中で、お客様の声に基づいた必要とされていることはどんなことですか?
  • [仮説3’]
    また別に、その商品についてお客様が楽しみにしていることはどんなことですか?

これらの仮説が立てられたら、次に行うことはプロトタイプ(試作)の制作です。プロトタイプとは、小ロット対策や身近なお客様のアンケートをいただくための検証用のモデル制作です。

ただ、その制作ためにやるべきことがあります。それは『アイデア出し』です。

商品(サービス)の改良点や業務改善点を仮説を見ながら考えて行きます。この際には、経営者や管理者だけでなく、製造部門や一般職の方達にも参加していただくと、より良いアイデアが出る可能性があります。

※社員人数の少ない企業の場合は、アイデアの豊富なデザイナーや若年層の社員、パートナー企業やマーケッターなどに協力していただき、優秀なファシリテーターにお願いできると、より良い効果が導き出せると思います。

この際、予め本質に基づいた問題定義の構築をしておくことをお勧めいたします。*問題定義については、また別の機会にさせていただきます。

これにより、よりユーザーに近い目線でプロトタイプを制作することができます。


商品の目線と販売の目線

企業にとって、より良い検証結果を得るためには、より良い商品にする目線と販売に対する目線が欠かせません。その理由は、プロトタイプの検証が、最も企業の業績に関わっているからです。

つまり、お客様に喜ばれる商品が完成しても、売れなくては意味がありません。また、売れても利益が取れなくては意味がありません。そのため、3つの視点を導き出す必要があります。

  1. 内容 (商品スペック、ウリ)
  2. 行動 (営業、販売スタイル)
  3. 見た目(デザイン性、広告)

これらが整うことで、企業にとってより良い戦略とブランディングにつながります。つまり、商品を中心として[1、商品の性能/2、売り方/3、打ち出し方]が揃っていることで、お客様への認知が高まります。これらが揃っていないと、以下のようなことが起こる可能性が高まります。

  • 商品がいかに優れていても、お客様にその価値が伝わらなくては、購入していただくことができません。
  • 営業がどれほど優れていても、伝え方が悪くては、商品の品格が伝わらなくて安売りになってしまう可能性があります。
  • 広告デザインにどれほど力を入れても、販売戦略が良くなくては、お客様の新たなニーズを引き出せませんし、お客様にブランドへの期待感を与えることはできません。

これらのことが起きないためにも、上記3つの視点で、商品の良し悪しについての判断をしてみてください。そして、業務の改善点・改良点を洗い出してみていただければ、企業にとってより良い方向を導き出すことができます。ぜひ取り組んでみてください。

コンサルティング用資料も添付しておきますので、必要に応じてご利用ください。
現状把握+@シート (2 ダウンロード)

企業のブランド力を高めるために、目的に沿ったデザイン思考の活用もございます。ご用命の際は、以下のフォームへご記入の上お気軽にお問い合わせください。

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