現状把握をするには「成功」や「失敗」の成果を明確にしなくてはいけません。ですが「失敗」に意識が向かいすぎて「原因追求」をしてしまい「恐怖」になると、結果的に何も得られないので注意して現状と向き合いましょう。
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現状把握を上手く扱えていない中小企業は、「現状分析」の次の行動に原因があります
現状把握を上手く使えていない中小企業が陥りがちなのは、現状分析で満足していたり、次の行動の選択を間違えてしまうことに原因があります。
常に現状把握が必要なのは、どんな中小企業にとっても大事なことではないでしょうか。特に現代のビジネスにはスピード感が大事ですから、最も大事な作業の一つとして捉えても間違いないと思います。
ですが、例え毎日の現状把握ができていても、次の行動への向かい方を間違えてしまえば未来はありません。現状把握にも活かし方があります。
売上げが落ち、社員のモチベーションが下がり、リストラや倒産といった最悪な状況を免れるためにも、適切な現状把握を行ってもらいたいと思います。
現状把握を上手く扱えていない中小企業は、現状把握する前のモチベーションが大切です。「何もしないで失敗。」するくらいなら「成功するための失敗。」をするために向き合う
現状把握を上手く扱えていない中小企業は、現状把握に対して間違った方向に意識が向いている場合があります。特に、失敗に対しての意識は重要なポイントです。現代ビジネスの進め方として、失敗に対する考え方を見直すと良い対策に辿り着けると思います。
現状把握をして、次の行動が決まったとしても、失敗をしないための行動を選んでしまっては、現状把握の意味はありません。
- 安物を買って、文献を漁り、多くの時間を費やして技術を高める。
- ほどほどの知識を得て、なんとなく安心で安全に始める計画を立てる。
- あなたもできる〇〇テクニックを勉強して、やれている気になる。
これは、現状把握ができない人の典型的な行動です。ビジネスの本質も理解できないまま、上っ面を浮遊することになるので、企業体として最も注意するべき行動です。
この失敗事例からも想像できるように、失敗を恐れると、順番に・・ゆっくりと企業は衰退に向かいます。それは、失敗からさらに深い失敗へと向かうからです。つまり、理由もなく、なんとなく時代の流れを感じる方へ流れるという、下準備のない投資は無意味な行動なのです。自分自身がお客様の顔が見えない業界へ飛び込むことは、選択しないように注意しましょう。
このような行動をしてしまう理由を「綿密な計画ができていないからだ。」と言う人もいます。ですが、その本質は現状把握が甘いのです。
現代は、スマホでどんなことでも調べられます。また、いつでもどこでも広告を目にする機会があります。そのため、お客様の興味や好奇心も移り変わりが早く、現状把握をしている時間はそれほどありません。だからと言って、現状把握もままならない状態で行動を始めてしまうことの方が恐ろしいのです。
- 選択に焦ってしまい、目の前の損得で判断する。
- 無駄、無意味な行動をしてしまう。
- 意味のない投資を繰り返すことになる。
このように、非効率で非現実的な行動を選ぶ可能性は高まります。そうならないためにも、日常的に現状把握できる状態をつくっておくことは、現代のビジネスにおいて重要な課題でしょう。
そうは言いつつも、現状把握を日常にすることが難しい中小企業のために、御社のビジネスにとって、より良い将来へ向かうための「準備」と「行動」についてお伝えしようと思います。
現状把握を上手く扱えていない中小企業が見るべき3方向からの目線[企業発展のための視点]
現状把握を上手く扱えていない中小企業は、現状に対する把握の方向に偏りがある可能性があります。
ビジネスを上手く成長させるための現状把握には、以下、3方向からの視点が必要です。これができないと[自社のやるべきこと][自社が目指すべき方向]がはっきりしません。以下の内容について、ぜひ洗い出してみてください。
- 自社把握
自社商品のチカラ(商品のスペック、商品改善による将来性、技術、営業力、自社の強み、弱み など) - 業界把握
業界の流れ、自社商品の市場価値(他社調査、競合の業界、ユーザーの利用頻度 など) - 時代把握
時代の流れ、今後の商品需要(ユーザーの好み、社会制度 など)
ここで書き出した現状を、実務に活かせなくては意味がありません。でも、これらの現状を出した後に、大失敗がおきる場合があります。
それは、すぐに対策に向かってしまうことです。現状把握に対し、より良い改善・改良をする場合、対策よりも大事にしなくてはならないのは『本質に基づいた問題定義』と『仮説と検証』です。
現状把握の後に、対策を考えてしまうことが、なぜより良い方向へ向かわないのか?について、次に記載します。
現状把握を上手く扱えていない中小企業が次に行うべきことは「問題の再定義」。「対策」に向かってはいけない
現状把握を上手く扱えていない中小企業が間違えてしまう行動は、すぐに結果を出したいために「対策」を取り入れてしまうことです。決して、対策自体をするな!ということではありません。対策には対策の良さがあります。ただ、対策に向かうための準備が足りない。ということをお伝えしたいのです。
対策には『間違いを正す』という特性があります。つまり、過去の事実から今やっていることを変える。というものです。これにより、技術的なことや方法論に意識が向かいがちで、結果的に本質的な問題からズレる可能性が高まる。というのが、対策に向かうことの怖さです。ですから、失敗を責める前に、失敗の理由を探すことが重要になります。
- お客様が求めていることはなにか?
- お客様から求められていることはなにか?
- 私たちの役割は、本来向かうべき目的に沿っているか?
このように、本質に向かうべき「対話」が抜け落ちると、対策の意味はありません。近年でも、現状把握による大きな失敗が起きています。それは、日本の家電製品です。
電子レンジや洗濯機などの made in japan ブランドは「性能も良くて壊れにくい。」「精密機器はジャパンブランドだ!」という目で世界から評価されました。ですが、それが奢りを生み、自社対策にばかり目を向けた結果、お客様の希望や社会の流れを無視した行動に繋がったため、結果的に韓国や中国にシェアを奪われることになりました。
つまり『簡単・使いやすい』というニーズを逃し、さらに『可愛らしい・カッコいい・シンプル』といったデザイン性を軽視したのです。
結果的に『複雑な仕様でわかりにくい。』『使いこなせない』『使わないボタンが多い』『結局、高いだけ』という消費者の価値観に響かないモノづくりをしてしまい、大きな損失を与えることになります。その行動により、安価でシンプルな韓国製や中国製の商品に消費者の手が伸びて、ブランドシェアを大きく失いました。
仮に、本質に目を向けていたらどうだったでしょう。消費者目線のニーズにも着手したことで、研究開発にも力を入れつつ、ブランドシェアも確保していたと思いませんか?
これは、問題を再定義する前に対策を行ってしまった結果だと言えます。
現状把握を上手く扱えていない中小企業が知っておくべき、現状把握の活かし方[デザイン思考を取り入れる]
現状把握を上手く扱えていない中小企業は、いきなり結論を求めている可能性があります。それでは、現状分析を活かした正しい行動を導くことができません。正しい行動の導き方として「デザイン思考」という方法がありますので、ぜひ取り入れてみてください。
現状把握を行うと、「分析結果」を元にした「状況変化」へ向かう改善、対策の方向性が見えてきます。つまり、改善方法が見つけることができます。何かを改善する場合、「絞る」という作業が必要です。
その理由は、「いきなり結論を導き出しても上手くいかない可能性がある」からです。
そこで、デザイン思考などを取り入れて、次の行動の準備をすることをおすすめします。まずは、より良い仮説を立てるための質問を4つご用意しました。ぜひこちらの質問に答えてみてください。
- [仮説1]
時代の流れや傾向、お客様が求めている次世代の価値から想像できる商品の形(将来の姿)について - [仮説2]
仮説1から考えられる商品の改良ポイント - [仮説3]
仮説2の改良ポイントの中で、お客様の声に基づいた必要とされていること
お客様が楽しみにしていること
- [仮説4]
商品とお客様の関係(商品とお客様の接点)
これらすべての仮説が立てられると改善後の目標が定まります。つまり、その目標に合わせてプロトタイプ(試作)を制作することが求められるのです。さらに言うと、プロトタイプの制作前に『アイデア出し(ブレストなど)』や『ワークショップ』を行うと、より企業の本質に基づいた成果につながります。
アイデア出しの取っ掛かりが見つからない時は、こちらのカードを使ってみてください。
問題・課題を見つけるカード (1232 ダウンロード )
現状の外から商品を見直すことは、現状を打破する時にはもっとも大事なことです。適度な会話と対話を繰り返し、お客様が求めている方向、企業の求める方向へ向かうことを一番の目的になれば良い成果につながるでしょう。
またアイデア出しの際に注意点があります。それは、「電子レンジで宇宙船をつくる。」といった絶対的に不可能だと思うようなアイデアが出ても、素晴らしい!と言えることが大事です。
つまり『現状を把握して、現状の外に出る。』これが、現状把握を行うことの本質的な目的です。現状の外に出て、現状を打破することができれば、結果的に企業が向かう方向を定められます。
『アイデア出し』について
アイデア出し(ブレストなど)は、社員の少ない企業や一人事業の場合、「今のままでいい。」と、現状に戻る意識が高まりがちです。ですから、アルバイトやパートさん、パートナー企業、ご家族も含めて、全く関係のない人に協力していただくことも一つの手段です。または、優秀なファシリテーターに導いてもらうことができれば、より良い選択に辿り着けると思います。
コンサルティング用資料も添付しておきますので、必要に応じてご利用ください。
現状把握+@シート (112 ダウンロード )
現状把握を上手く扱えていない中小企業は、企業ブランドの底力が足りない
現状把握を上手く扱えていない中小企業は、企業ブランドの底力の身につけ方を理解できていない可能性があります。
企業ブランドを底上げに必要なことは、外面的なアウターブランディングと内面的なインナーブランディングのバランスが取れた企業体を作ることです。社内モチベーションによるマネジメント、社外的な販売促進に対して、最適解を求めて行動を続けなくてはいけません。
そこで、サブファイでは、企業様の状況に合わせて、サポート、コンサルティング+デザインをさせていただき、企業ブランドの底力を高めるデザインプランをご用意させていただいております。
ご用命の際は、以下のフォームへご記入の上、お気軽にお問い合わせください。